大好きなラーメン
茨城県立水戸飯富特別支援学校 中学部1年
野上 碧 (のがみあお)
凍えそうな寒い冬の朝。
真っ赤な手袋とネックウォーマー、黒いジャンパーで身を包み、一人バス停に向かう。
吐く息の白さに冬の寒さを実感する。
と同時に温かさを求めている自分に気づく。自分を温めてくれるものは何か。
手袋、バスの中の暖房、おでん、家族、先生、友達。
今までに感じた温かさが、走馬灯のように頭の中を駆け巡る。
今日という日常を終え、また灯りがつく家に帰れば、そこには大好きな家族が待っている。
家族というぬくもりは、無条件で僕の心と身体を温めてくれる。
その温かさが一日頑張ることができる僕のエネルギーだ。
今夜の夕食は僕の大好きなラーメン。
勢いよく麺をすする僕の様子を見てお母さんは微笑む。
温かくて、優しさ溢れる団らんに最高の一杯。
【担任 教諭 齋藤 有希】